2019年7月27日(土)、ホロライブ内の音楽レーベル「イノナカミュージック」に所属するバーチャルシンガー「AZKi」が2ndライブ「A GOODDAY TO DiE」を開催、同時にAZKiと同じくイノナカミュージックに所属する「星街すいせい」も参加する「INNK EXHiBiTiON」が秋葉原エンタスで開催された。

AZKiの8ヶ月連続全12曲のオリジナル楽曲リリースも終盤を迎え、更なるステップへと躍進するための集大成的なライブとなった『A GOODDAY TO DiE』。1stライブの「クソみたいな始まり」からどれだけの成長をしてきたのか、このライブの注目すべき点は非常に多かった。前回イノナカミュージック発足で1曲だけ披露した星街すいせいがどんなライブを見せてくれるのか、ボリュームいっぱいの「INNK EXHiBiTiON」と「A GOODDAY TO DiE」のレポートをお届けする。

■確実な成長を見られたINNK EXHiBiTiON

はじめにAZKiと星街すいせい二人が登場し、自己紹介を行なった。声は出ていたものの、緊張を隠せない星街すいせいに対し、現場での経験の差なのか、余裕が見えるAZKiとのやり取りはとても新鮮だった。トークは短めに、AZKiから星街すいせいへの激励と、ライブ開始を告げるコールで「INNK EXHiBiTiON」がスタートした。

ライブが始まり、デビュー曲である「comet」を開幕で披露した星街すいせい。1stライブとは違った堂々たるパフォーマンスを披露した。会場全体が青一色に染まり、AZKiとはまた違った神秘的で淡い雰囲気が会場を包んだ。緊張していたとは思えない堂々たるパフォーマンスを見せる星街すいせい、それに感化された会場のファンたちも徐々にギアを上げていく。

「comet」の後は、ここからはAZKiのカバーを2曲披露する。最初に歌った「リアルメランコリー」では、AZKiとは違う少し大人っぽさが特徴的だった。同じ楽曲でもここまで雰囲気が変わるものなのか、これがカバーの醍醐味なんだなと改めて感心してしまった。歌い終えての第一声は「死ぬほど緊張した〜〜!!!」で、少し張り詰めた空気が一気に和んだのがわかった。

続いては、カラオケでの練習で5回中3回は泣いてしまうというエピソードを語ってくれた「いのち」を披露した。曲の後半、星街すいせいは感極まりながらなんとかいのちを歌い上げた。そもそも曲として感情がえぐられる「いのち」を、泣きながら歌われると……筆者の涙腺はかなりやられてしまった。それと同時に、星街すいせいの「いのち」への愛が感じられれるパフォーマンスに鳥肌がたった。

最後は、星街すいせいの代表曲とも言える「天球、彗星は夜を跨いで」を歌い上げた。会場全体が一気にエモーショナルな雰囲気に包まれ、AZKiの1stライブにOA出演した際に披露した「天球、彗星は夜を跨いで」から、確実に成長したパフォーマンスを見せてくれた。

続いてはAZKiのライブだ。『VirtuaREAL.00』に収録された「ハートビート」をいきなり開幕で披露した。「VirtuaREAL.00」のイベントに参加できなかった開拓者にとっては最高の瞬間だったろう。会場は一気に赤色に染まり、アーヴァンな衣装を身にまとったAZKiのパフォーマンスに惹かれていた。

他にも「さよならヒーロー」や「Starry Regrets」など「AZKi WHiTE」と「AZKi BLaCK」を織り交ぜた選曲で圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。最後にはAZKiと星街すいせいが「トライアングラー」をデュエットで披露した。選曲もそうだが、二人の声がユニゾンしたデュエットは今までのAZKiのライブには見れないような新鮮な時間を体感することができた。

■圧巻の『A GOODDAY TO DiE』

「INNK EXHiBiTiON」が終幕し、開拓者たちが秋葉原エンタスの地に集結した。真っ赤に染まった会場、ライブ前からすでに開拓者たちの熱気が溢れていた。

ライブが開始すると、アーヴァンな新衣装でAZKiが登場する。壮大な「Overture」から「さよならヒーロー」のイントロが流れる。会場内の開拓者たちは歓声を上げ、今日のライブのスタートに興奮を隠しきれないでいた。

最初のMCでは、心配された台風の影響を受けなかったことに歓喜し、グッズのプレゼンなど、いつも通りの可愛らしいAZKiのトークに会場は和んでいた。序盤の方では「BLaCKは盛り上がるね!」と「さよならヒーロー」「I can’t control myself」「ERROR」を披露し、「AZKi BLaCK」の連続で会場内はかなり盛り上がった。

「ここからは雰囲気をガラッと変えていくね」とロックナンバーの「AZKi BLaCK」からポップであり、バラードもありの「AZKi WHiTE」が展開された。「リアルメランコリー」や「フェリシア」といった人気のポップチューンに加え、「Starry Regrets」「いのち(アコースティックver)」という至高のバラード曲を披露。

特に「いのち」の前には今回の2ndライブである『A GOODDAY TO DiE』について語る場面があった。「バーチャルの死ってなんだろうって考えることがあって……。」死ぬには良い日だという意味を持つ2ndライブには、バーチャルの死について色々な思い込められている。AZKiが語るには、「存在が消えることも死だが、それよりもみんなの記憶から消えることが本当の死なんじゃないか。」と言う。「だからこそみんなの記憶から消えなければAZKiは生き続けるし、生きていける。」と、AZKiは力強く開拓者に投げかけていた。AZKiが頑張って死について言葉にしようとしていたが、やはり難しい部分もあるみたいで、「死ってなんなんだろうね」と言葉にしようとしてもなかなか表現することが難しそうだった。しかし、それでもこのライブを通じて開拓者たちに伝えようとする姿勢がAZKiらしく、ただ楽しませたいという思いだけではなく、色んなメッセージを歌で言葉で表現するのがシンガーAZKiなのだと改めて認識した。

「AZKi WHiTE」や「いのち」についての語り、少ししんみりとした雰囲気の中、ここからは怒涛の「AZKi BLaCK」が用意されていた。人気曲の「Fake.Fake.Fake」や「ひかりのまち」など再び会場の真っ赤な光たちが躍動し始めた。「1stライブから2ヶ月、AZKiは成長しましたか?」と開拓者たちへ投げかけられた。成長といえば、まず最初に感じたのがMCだろう。2ヶ月前は緊張からか、少し言葉に詰まったりと少し不器用なイメージがあったが、今回は「バーチャルの死」についてしっかり自分の考えや、ライブや活動への思いなどを堂々と語ってくれた。もちろん緊張したMCも可愛いのだが、表現者として何かを伝えるという意味では、歌だけではなくこうやって言葉でしっかりと伝えることは大事だと思っている。少し俯瞰的な考察になってしまったが、表現者としては確実に2ヶ月前よりは成長している。

そしてその成長の結果は、重大発表内でも証明できていた。発表されたAZKiの3rdライブ「レペゼンエンタス」は、秋葉原エンタスでの最後のライブとなる。次の大きなステージへ向かう為、AZKiは慣れ親しんだ秋葉原エンタスへの卒業を発表した。秋葉原エンタスは、VTuberのライブ会場としては最高のステージだ。そんな最高の舞台を更に上回るポテンシャルをAZKiは今持っていると言っても過言ではない。さらなる大きなステージでのAZKiのパフォーマンスの発表は、彼女の活動の成果、成長だろう。開拓者たちも少し寂しそうだったが、次のステップへと羽ばたくAZKiへ大きな声援を送っていた。

そしてアンコールでは「Creating world Remix」と「From A to Z」を披露して、AZKiの2ndライブ「A GOODDAY TO DiE」は幕を閉じた。「INNK EXHiBiTiON」を含め、1日で20曲以上歌い上げたAZKiに疲れは感じなかった。今後のライブも気になるところだが、何よりも11月に全国発売を発表した1stフルアルバム『without U』では、今後どのような楽曲の展開を見せてくれるのかが1番気になった。これまで「AZKi WHiTE」と「AZKi BLaCK」、極端にいえばポップとロックを展開し、開拓者たちを飽きさせないような見せ方を提供してくれた。プロデューサーのツラ二ミズ氏やMVを手がけるノノル氏等のスタッフ陣、そしてAZKiは今後どのような展望を持って我々を楽しませてくれるのか。新しい「音楽」を追求したパフォーマンスに目が離せない。

■取材・文/森山ド・ロ( https://twitter.com/doro0157 ) 写真/ayo kajino( https://twitter.com/ayokajino )


<セットリスト>

「INNK EXHiBiTiON」
▼星街すいせい
1.comet
2.リアルメランコリー
3.いのち
4.天球、彗星は夜を跨いで
▼AZKiパート
5.ハートビート
6.さよならヒーロー
7.Starry Regrets
8.Creating world
▼AZKi・星街すいせい
9.トライアングラー(カバー)

「A GOODDAY TO DiE」
1.Overture
2.さよならヒーロー
3.I can’t control myself
4.ERROR
5.リアルメランコリー
6.ハートビート
7.フェリシア
8.いのちアコースティックver
9.Starry Regrets
10.Fake.Fake.Fake
11.シットデイズ
12.ひかりのまち
13.Creating world
14.From A to Z
EN1.Creating world Remix
EN2.From A to Z


■AZKi対バン企画「LAST V STANDiNG vol.1」

▼日時場所
2019/9/21(日) OPEN 18:00 / START 18:30
@秋葉原エンタス

▼出演者
AZKi / 獅子神レオナ(Re:AcT)

▼チケット
¥4,000(+1Drink)
・一般発売 2019/8/10 AM10:00〜
URL : https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/019ejs10e4vcz.html


■AZKi 3rd/last ENTAS LiVE『レペゼンエンタス』

▼日時場所
2019/9/22(日) OPEN 17:00 / START 17:30
@秋葉原エンタス

▼出演者
AZKi
※ワンマンライブとなります

▼チケット
¥3,000(+1Drink)
・一般発売 2019/8/10 AM10:00〜
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01afh110e4w53.html

■AZKiについて

・プロフィール
仮想世界から音楽を通じて一人一人と繋がりたい。
時間や場所、空間を飛び越えて出会うたくさんの愛や
輝いた才能と一緒に、新しい世界を創るために転生した
仮想世界の伴走する歌姫。

2018年12月より8ヶ月連続オリジナル楽曲12曲リリースを挑戦中(2019年6月25日時点で9曲リリース済み)、
ポップさと透明感のある楽曲シリーズ「AZKi WHiTE」、
BiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiRE等の楽曲を手がけるSCRAMBLESが全面プロデュース・攻撃的で疾走感のある楽曲シリーズ「AZKi BLaCK」の2軸で楽曲を展開している。

2019年2月14日にはキズナアイ等所属のバーチャルタレントサポートプロジェクトupd8に加入。

2019年5月19日には、VTuberときのそらや白上フブキ等が所属するVTuber事務所「ホロライブ」内の音楽活動に特化したバーチャルアーティストのプロデュース・マネージメントを行う音楽レーベル「イノナカミュージック」に所属を発表。また、同日秋葉原エンタスにて開催されたAZKi初のリアル単独ライブ「The Shitest Start」は完売・大盛況に終幕。

2019年5月26日には、自身のYouTube上で待望の新衣装を発表、この衣装はイラストレーターの焦茶が原案を担当、そしてAZKiの旧衣装を担当した加速サトウがモデリングを担当。モダンかつハイストリートテイストの本衣装は、仮想世界の伴走する歌姫として、更なる一歩を進むAZKiに相応しい仕上がりとなった。

2019年7月27日(土)、秋葉原エンタスにて2nd Live「A GOODDAY TO DiE」をソールドアウトにて終え、2019年9月21日(土)には主催対バン企画「LAST V STANDiNG vol.1」、翌日9月22日(日)3rd/last ENTAS LiVE『レペゼンエンタス』を開催する事を発表。

また、同年8月3日(土)からは「AZKiの世界を開拓するラジオ」略して「アズラジ」の特別編リアルイベント「アズラジ」MAX!をSPWN@池袋HUMAXシネマズで定期開催決定。これまでのゲストとして、水科葵(GEMS COMPANY)が出演。次回開催の9月1日(日)にはゲストとして彩音が決定。

そして、2019年11月には初の全国流通かつ1stフルアルバム『without U』をリリースする事を発表。

2019年8月時点で、AZKiのYouTubeのチャンネル登録者数は5万を突破。
近年広がりつつあるバーチャルYouTuberシーン発の音楽アーティストとして、AZKiは注目を集めている。

・YouTube:http://ur0.work/Nu8M
・Twitter:https://twitter.com/AZKi_VDiVA
・note : https://note.mu/azkinote
・公式オンラインストア : https://store.azki-official.com/

■本件に関するお問い合わせ
担当:ツラニミズ
問い合わせ先メールアドレス:in**@co********.com

■カバー株式会社
カバー株式会社は、VR/ARのテクノロジーを活用して、キャラクターによるライブエンターテインメントを実現し、日本発のキャラクターで世界中のファンを熱狂させることをビジョンとした、コンテンツ×テクノロジー領域のスタートアップです。

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会社名:カバー株式会社
所在地:東京都中央区
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