株式会社NTTデータ ザムテクノロジーズは、製造業向けの大型金属3DプリンターであるAMCM M 8Kを2024年内に販売開始します。近年高まる大型部品製造への需要およびハードウェア・ソフトウェアのカスタマイズ需要に対応したモデルであり、生産性の向上による開発リードタイムの短縮や生産コストの削減を実現します。

AMCM M 8Kは、世界最大クラスである800×800×1,200mmサイズの部品の造形を可能とするだけでなく、1kWレーザーを8本搭載することで造形時間を短縮し生産性を劇的に向上させます。また、顧客ごとの用途に適した造形可能サイズや光学系を自由に組み合わせることが可能となっており、ニーズに合わせたカスタマイズ装置を活用することでユーザーは市場での競争力を高められます。

【背景】
Additive Manufacturing(注1)(以降、AM)技術は、複雑形状や複数部品の一体化製造を可能とするため、性能の向上や開発リードタイムの短縮、生産コストの削減などを実現します。近年、AM領域ではより大きな部品の造形を可能にしたいという需要が急激に高まっており、AMCM社(注2)製の金属3Dプリンター(金属積層造形機)であるAMCM M 8Kを2024年内に販売開始します。

【特徴】
AMCM社はL-PBF(注3)のパイオニアであるEOS社のグループ会社であり、EOS社製3Dプリンターをベースとした特注機の開発・製造・販売を専門としています。そのため、AMCM M 8KではEOSグループの最新技術であるSmartFusion(注4)やEOSTATE Exposure OT(注5)などを統合し、工程内品質保証や工程監視技術も向上させています。

■AMCM M 8Kスペック
造形可能領域(xyz):800×800×1,200mm (オプションにて1,000×1,000×1,600mmも可能)
レーザー種類:Yb-fiber laser, nLIGHT laser 他
レーザー出力:400W, 1kW, 1.2kW 他
レーザー本数:8本

※製品の仕様は予告なく変更になる場合がございます。ご了承下さい。

図: エアバスとサフランの合弁会社であるアリアングループは、AMCM社の金属3Dプリンターで製造したロケットの燃焼室の試験を成功させました。(Source: AMCM/ Ariane Group)

【今後について】
販売開始に先立ち、2024年1月31日~2月2日の日程で開催される3Dプリンティング・AM技術の総合展TCT Japan2024(注6)に出展し、AMCM M 8Kのデモパーツの展示を行います。2月1日にはAMCM社による講演も行います。
EOSグループのAM技術を日本のモノづくり市場に広く届けることで、最先端なモノづくりを推進して参ります。

(注1) Additive Manufacturing: 材料となる金属および樹脂粉末を薄く敷き詰め、レーザー照射で溶融するプロセスを繰り返すことで3次元の物体を製造する3Dプリンティング技術のこと。
(注2) AMCM社HP: https://amcm.com/
(注3) L-PBF: Laser Powder Bed Fusionの略称。レーザー粉末床溶融結合法と呼ばれ、産業用3Dプリンターで最も一般的な方式です。
(注4) SmartFusion: L-PBF方式で必要となる、部品を支える土台となる構造を不要とする技術のこと。
(注5) EOSTATE Exposure OT: 光トモグラフィーのこと。造形中のレーザー照射の様子をモニタリングし品質保証に活用する。
(注6) TCT Japan2024: https://www.tctjapan.jp/

ーAMをものづくりのあたりまえにー

株式会社NTTデータ ザムテクノロジーズ

https://www.nttdata-xam.com/