■資金調達の背景
多様化するものづくりを支える設計・試作ツールとして3Dプリンターが活用されてきました。今後、最終製品や製造プロセスに組み込まれていき、その用途の拡大が期待されます。FFF(熱溶解積層)方式の3Dプリンターには、最終製品に適用されるプラスチック材料が使えることや、取り扱いが他方式と比べ簡易であることなどの特徴があり、大きな市場を形成しています。
本資金調達により、自社FFF式3Dプリンターの開発・製造体制の強化、販売促進、人材確保を加速します。国内の3Dプリンター需要に応える企業へと成長し、「開かれた製造業・民主的なものづくり」の実現に挑戦していきます。
■FFF式3DプリンターG-ZERO概要
2022年6月より販売を開始する”G-ZERO”は、高速造形が特徴の業務用FFF式3Dプリンターです。G-ZEROは、これまでのFFF式3Dプリンターの欠点であった「遅い」という弱点を克服し、研究開発や加工現場での試作・一品物製造のサイクルを加速し、少量から中量生産の間を埋める製品です。一般的な既存他社製品の造形速度40-80mm/sに対して、G-ZEROは最大500mm/sを達成しています。これまでのFFF式3Dプリンターでは、大きな造形物になると半日以上かかるのが一般的でしたが、高速化により多くのものを一日のうちに造形可能です。
高速造形により新たな領域での3Dプリンターの活用が期待されます。これまでは個人や企業R&D部門により試作や治具、一品物の製作用途として使用されてきました。G-ZEROの高速性は、営業時間内での造形、学校の授業中など、時間的制約により使用が難しかった領域に展開可能です。さらに、試作や一品物などの製作だけでなく、プラスチック製品の中量産を目指して作られた機体です。
■G-ZERO展示商談会開催のお知らせ
2022 年 6 月 15 日 (水) に「G-ZERO 展示商談会」を大田区産業プラザPiO(所在地:東京都大田区南蒲田1-20-20)にて行います。 G-ZERO の造形デモや造形サンプル、製品のご購入に関する相談を受け付けます。
事前申し込みフォーム:https://forms.gle/ZCVXufVtwiuANkdR6
■引受先からのコメント
東京管材株式会社 代表取締役 蓑輪宏晃 氏
日本の基幹産業を支えてきたものづくりの実力、多能なエンジニアが編み出した設計、それらが引き起こした化学反応・イノベーションが生み出した最高速の3Dプリンター。グーテンベルグ社と同社を取り巻く環境には、多彩な人材が集まり新たな産業を創出した、2000年代初頭のシリコンバレーのような潜在能力を感じます。そのような可能性を実現すべく、金属素形材を扱う東京管材も参画を決意しました。同社を通じて未知の領域へ、共にチャレンジしていく所存です。
フューチャーベンチャーキャピタル株式会社 投資1部 アソシエイト 石坂颯都 氏
世界的に 3D プリンター市場が拡大している昨今、グーテンベルク社は独自のハードウェア開発力と大田区の優秀な町工場との加工ネットワークを駆使した FFF式 3D プリンターの開発・販売に取り組むスタートアップです。高速性によって得られるアドバンテージは、造形に要する時間を短縮でき、コスト削減につながるだけでなく、新しい 3D プリンターの利用用途の開拓が大いに期待できます。国内FFF 式 3Dプリンター市場におけるデファクトスタンダードを目指す同社の今後が楽しみです。
会社情報
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