2019年夏に解体着工が予定されている「旧都城市民会館」を、3次元データで保存する「3Dデジタルアーカイブプロジェクト」が始動。

建築や都市のデジタル化を推進するgluon(グルーオン)と、豊富な測量実績と新しい測量技術を切り拓くKUMONOS CORPORATION(クモノスコーポレーション)が互いの知識やノウハウを掛け合わせ、宮崎県都城市の協力のもと名建築を3次元データで計測・保存。 空間のデジタル記述で培ってきた3次元計測技術を活用し、写真や図面だけでは残しきれない複雑な形状や構造を記録し、メタボリズムの代表作とされる名建築の価値を後世へ継承していくことを目指します。
 
 
■プロジェクト概要
建築家・菊竹清訓が設計したメタボリズムの代表作「旧都城市民会館」は、2019年夏に解体着工が予定されています。新しいデジタル技術と建築・都市の融合を企画から実装まで行うプラットフォームgluonは、この名建築を3次元データで保存する「3Dデジタルアーカイブプロジェクト」をクラウドファンディングサイトCAMPFIREで立ち上げました。
 
▼クラウドファンディング募集ページ
メタボリズムの名建築「旧都城市民会館」を3 次元スキャンで記録に残したい。
https://camp-fire.jp/projects/view/158741
 
■クラウドファンディングは2日で目標額を達成!
3次元計測とデジタルアーカイブの活動費を集めるためクラウドファンディングを実施。建築の文化的価値、デジタルアーカイブの大切さ、3Dデータを活用した空間体験の拡張性、地元建築への想いなど、分野の枠を超えて多くの人にプロジェクトに賛同頂き、わずか2日間で目標額を達成しました。現在も200%を超える支援と応援の声が続々と集まっています。

募集期間は8月14日まで。
 
■これまでの活動
『デジタル芸大プロジェクト』
gluon+KUMONOSでは、東京藝術大学美術学部建築科の金田研究室とともに、東京・上野にある東京藝術大学のキャンパス空間をまるごとデジタルスキャンし、物理的なキャンパスとデジタル空間を組み合わせた「コモングラウンド」を構築。リアルな物理空間とデジタルの情報が重層的に存在する空間で、自律走行の検証やゲーム実装などの試験的な実証実験を試みています。

また、点群として取得したデータは学生やクリエイターの方々へ公開。3 次元データを活用した創作活動や自発的な研究が進み、デジタルのキャンパス内で多様な表現や楽しみ方が生まれました。

 
■今後の展開
7月初旬に現地で計測を実施し、その後、データ処理、点群データを合成し、8月に3次元点群データを公開予定。また、本プロジェクトでは計測・保存する活動だけでなく、トークセッションやワークショップを通して、3Dデジタルアーカイブについて知る機会や新たな創作のきっかけとなる場を創出。
アーカイブの役割や3次元データの活用方法などを知るトークセッションや、3次元計測した点群データから旧都城市民会館のウォークスルーを作るハンズオン形式のワークショップを開催します。

7月2(火)-3日(水):宮崎県都城市にて旧都城市民会館を3次元計測。
8月下旬:3 次元点群データの公開。
8月29日(木):トークセッション『建築のデジタルアーカイブ』の開催。
9月14日(土):ワークショップ『Unityで建物のウォークスルーを作ってみよう!』の開催。
 
■主催:gluon + KUMONOS
gluon(グルーオン)
「建築・都市」「テクノロジー」「ビジネス」を軸に、領域を横断して新しい価値を生み出すコンサルティングのプラットフォーム。コンピューテーショナルデザインを取り入れた設計・制作を展開する豊田啓介、エンジニアリングを専門とする金田充弘、建築周辺分野の先端技術実装に豊富な実績を持つ堀川淳一郎ら、それぞれの専門領域を繋ぎながら、ビジョン構築や技術実装に取り組んでいます。
HP : https://gluon.tokyo
 
KUMONOS CORPORATION(クモノスコーポレーション)
オリジナルに開発したひび割れ計測システム「KUMONOS」やi-Construction の促進など、安全に正確に測ることを目指し新しい測量技術の開発や導入を積極的に推進。また日本で最初に工事測量分野に3Dレーザースキャナーを導入し、日本一の実績とノウハウを保有。「測れないものを測る」モットーに新たな測量システムを切り拓いています。
HP : http://www.kankou.co.jp
 
 
■本件に関するお問い合わせ先
gluon (担当:瀬賀) Mail:se**@gl***.tokyo