株式会社quantum(本社:東京都港区、代表取締役社長兼共同CEO :及部智仁、以下「quantum」、読み方:クオンタム)は、株式会社ストラタシス・ジャパン(東京都中央区、代表取締役社長:森 道明、以下ストラタシス)と共同で、AIが得意とする“特徴の抽出”という能力を活用し、モノづくりへの応用を模索するAIデザインプロジェクト「mitate」のエキシビションを、東京都渋谷区のHz-Shibuyaにて開催いたします。
このエキシビションは2022年10月21日〜30日まで開催されるデザイン&アートフェスティバルDESIGNART TOKYO(デザイナートトーキョー) 2022の出展プロジェクトとして実施するものです。
デザイナーはいつの時代も常に、新しいテクノロジーをモノ作りへと取り入れ、様々なプロダクトを生み出してきました。技術や素材、デジタルツールの進化などは、デザイナーによるプロダクト製作の幅や質に大きな変革をもたらし、これまで存在しなかった多種多様なデザインを具現化可能なものにしています。
mitateプロジェクトは、デザイナーがAIの得意とする特徴の抽出という能力や、フルカラー3Dプリンタの造形技術を活用し、モノ作りへの応用を模索するデザインリサーチです。私たちの身近な道具である器をデザインすることで、人とAIのモノに対する認知の違い、人とAIが共に制作を行うことの可能性、そしてAIや3Dプリンタなどの先端テクノロジーを活用したプロダクトデザインの可能性について検証を試みるものです。
今回の展示では、器の画像を学習した画像生成系AI「mitate AI」にあらゆるモノの画像を入力し、AIの視点で「見立て」を行うことで生成された器の画像から、デザイナーが優れたデザインを選定、データ化し、高精度フルカラー3Dプリンタで出力した器を出展いたします。
AIと人の共同制作、ならびに最新の3Dプリント技術によって生まれた器を、実際に眺めて、さらに手に取って触っていただくことで、先端テクノロジーを活用したプロダクトデザインの可能性を体感していただける展示になっています。
なお会期直前の2022年10月19日には、quantum常務執行役員・チーフデザイナーの門田慎太郎と、ストラタシスアプリケーションチームリーダー 竹内翔一氏によるトークイベントの開催も予定しております。
quantumは、発想から実装まで、事業開発の全てを活動領域とし、新しいプロダクトやサービスを創り出すスタートアップ・スタジオとして、今回展示を実施するAIデザインプロジェクト「mitate」をはじめ、社会やテクノロジーの変化に伴う新しいプロダクトの在り方を提案するデザインリサーチプロジェクトを継続的に実施しています。
■「mitate」プロジェクトについて
※展示する器の一例。パパイア(上)、ブロッコリー(下)の画像をそれぞれmitate AIが見立てた。
「見立て」とは本来、対象を他のものになぞらえて表現することを意味します。日本庭園の枯山水や和菓子、そして陶芸の器など、日本ではこの見立てを行うデザインが古来より当たり前のように取り入れられています。固有の知識・経験を元に唯一無二のデザインを創造する行為ともいえるこの見立てですが、それでは、限定的な情報のみを与えられ、それを固有の知識・経験として学習したAIは、果たしてどのようにモノを認知し、「見立て」をするのでしょうか?
「mitate」プロジェクトは、本プロジェクトのために構築した、器の画像を学習させた画像生成系AI(GAN)=「mitate AI」がニューラルネットワークを介して、動植物や景色などの画像の「見立て」を行い、器の画像を生成するところから始まります。
例えばパパイアの画像を入力すると、パパイアのような特徴を持った器の画像を、ブロッコリーの画像を入力すると、ブロッコリーのような特徴を持った器の画像をmitate AIが生成します。
ニューラルネットワークの特性上、生成される器の画像は、まるで実際の器の焼成で現れる“景色”のように色も形も毎回異なります。そのランダムに生み出される画像の中から美しいものをデザイナーが選出、アウトラインを元に3Dデータ化し、高性能のフルカラー3Dプリンタ(ストラタシス社、J850 Prime)で造形、プロダクトとして具現化します。本プロジェクトを通して、デザイナーは自身の知識・経験だけでは想像できないようなアイデアをAIと共に考え、デザインを完成させるという、AIとの共同制作を経験しました。
■「mitate」展示について
●エキシビション概要
・会期 2022年10月21日(金)〜 2022年10月30日(日)
・開場時間 11:00 ― 20:00
・場所 Hz – Shibuya ( https://hz-shibuya.com/ )
・住所 〒151-0042 東京都渋谷区宇田川町4−3 1F
※本エキシビションは、DESIGNART TOKYO2022の出展プロジェクトです。
DESIGNART TOKYO 2022展示ページ:https://designart.jp/designarttokyo2022/exhibitions/588/
入場料はかかりません。
※会期や開場時間など、諸般の事情により変更になる場合がございます。最新の情報はDESIGNART TOKYOのウェブサイト、各種SNS、またはquantumのSNSにてご確認ください。
●トークイベント(会場およびオンライン配信)
会期直前の10月19日(水)18:00〜19:00に、quantum常務執行役員・チーフデザイナーの門田慎太郎と、ストラタシス アプリケーションチームリーダー 竹内翔一氏によるトークイベントを開催いたします。今回の展示についてはもちろん、進化を続ける高精度フルカラー3Dプリンタの最新の実力や、多種多様な分野で進む実用の最新事例、この先のビジネスへの活用可能性などについて様々にトークを展開していく予定です。
東京・赤坂のquantum新オフィスのスペースでの現地参加と、オンライン(Zoomウェビナー)でのハイブリット開催を予定しております。イベントの詳細、及び参加お申し込みは以下Peatixリンクよりご確認ください。なお、ご登録、ご参加は無料です。
イベントタイトル:
[mitate : AI design project] DESIGNART TOKYO出展直前イベント
進化した3Dプリンタが工業デザインの常識を塗り替える
デザイナーとエンジニアが考える、高精度フルカラー3Dプリンタと作る未来
概要:
・日時 2022年10月19日(水) 18:00−19:00
・会場 オンラインと現地のハイブリット開催
オンライン:Zoomウェビナー
オフライン:quantum オフィス内(東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー 23F)
・お申込:
オンライン参加:https://bit.ly/3yBbNvP
オフライン参加:https://mitateproject.peatix.com
■DESIGNART TOKYOについて( https://designart.jp/ )
2017年にスタートした日本最大級のデザイン&アートフェスティバル。世界屈指のミックスカルチャー都市である東京を舞台に、アート、デザイン、インテリア、ファッションなど多彩なジャンルをリードする才能が集結し、都内各所でプレゼンテーションや展示が開催されます。
開催期間:2022年10月21日(金)〜10月30日(日)
URL: http://designart.jp/designarttokyo2022/
■ストラタシス ジャパンについて ( https://www.stratasys.co.jp/ )
ストラタシスは航空宇宙、車載、コンシューマ製品、ヘルスケアなどの産業向けの革新的な3Dプリンティング・ソリューションを提供し、アディティブ・マニュファクチャリングへのグローバルな移行をリードしています。スマートなコネクテッド3Dプリンタ、ポリマー材料、ソフトウェア・エコシステム、オンデマンド・パーツ造形サービスを通じて、ストラタシスのソリューションは製品バリューチェーンの各ステージで競争面での優位性を提供します。世界をリードする企業や組織がストラタシスのソリューションを活用し、製品設計のトランスフォーメーション、製造やサプライチェーンの迅速化、患者ケアの向上を実現しています。
ストラタシス・ジャパンはStratasys Ltd.の日本子会社で、ストラタシスが製造する3Dプリンタおよび3Dプリンタ材料の販売やパーツ造形サービス(DFP)の提供を行っています。
■quantumについて ( https://www.quantum.ne.jp )
quantumはクリエイティビティを軸とした事業開発によって、新しいプロダクトやサービスを創り出すスタートアップ・スタジオです。2016年の創業以来、ベンチャービルダーとして自社事業を立ち上げるとともに、70社を超える企業やスタートアップ、大学と事業開発に取組み、共同創業により多様な新規事業を生み出してきました。同時に、quantumは世界最大のアクセラレーターコミュニティであるGAN(Global Accelerator Network)が運営するGlobal Startup Studio Network(GSSN)にアジアで最初にスタートアップスタジオとして認定されています。世界各国のスタートアップ・スタジオとベストプラクティスを共有することで、これからもquantumは起業家精神を大切にするカルチャーの中、クリエイティビティと実装力を駆使して、カーブアウトやジョイント・ベンチャーなどあらゆる形でスタートアップの創出に挑戦していきます