XYZプリンティングジャパン株式会社は、総合化学メーカー「BASF」社とのアライアンスプログラムに基づき、粉末焼結積層造形方式向けの樹脂材料「PA11」を2021年6月14日より発売開始いたします。白と黒の2色同時発売となります。
粉末焼結積層造形方式3Dプリンター(以下SLS)向けの樹脂材料「PA11」は耐熱、耐薬品、耐燃料、そして加工性に優れたポリアミド樹脂です。同じポリアミド樹脂であるPA12に比べ、柔軟性や強度に優れた高機能エンジニアリング樹脂材料となります。
既に自動車・通信設備・スポーツ用品など幅広く用途展開されており、試作用途だけでなく、最終製品用途にも対応可能な材料です。欧米市場では先行して販売を開始しており、PA12以上に高精細・高耐久な造形が可能な材料であると高い評価を得ていることから、日本での販売展開を決定いたしました。

強度と靭性を必要とする用途に適した材料「PA11」

ヒンジなど曲げ加工が必要な造形に適した物性

近年、3Dプリンターを活用した製造方式「アディティブ・マニュファクチャリング(以下AM)」の需要は国内でも高まっています。XYZプリンティングジャパン株式会社(以下 XYZ社)は2020年12月、静電気拡散(ESD)性能を持つ「CB50」を保証サポート対象材料に加えました。
今後も材料拡充を重要施策とし、専門的なノウハウを持つ企業との協業を積極的に進めることで、2022年中にはPA6などのSLS向け材料を13種まで拡大いたします。

PA11が使用できる粉末焼結積層造形方式3Dプリンター「MfgPro230 xS」

 

静電気拡散(ESD)性能を持つSLS向け材料「CB50」

XYZ社 ディレクター佐藤 一幸は「BASF社とのアライアンスプログラムによって、高い品質実績のある材料を日本市場で展開できることを誇らしく思います。年内には更に異なる特性をもった材料を複数種類リリース発売する計画を立てています。産業用3Dプリンターにとって重要な材料の拡充に、我々は全力で取り組んでまいります。」とコメントを寄せています。

MfgPro230 xSは柔軟性と耐久性を備えた軟性材料「TPU」も使用可能

XYZ社は本製品発売をきっかけとし、日本のものづくり市場にとって最適な材料やサービスを提供し続けます。

◆XYZプリンティング<メーカー紹介>

2013年に新金宝グループの事業会社として設立。コンシューマー向け3Dプリンターを中心に製造販売を行い、現在では出荷台数グローバルシェアNo.1の実績を誇る。2018年に産業用3Dプリンター市場に参入。コンシューマー3Dプリンターで培ったノウハウを生かした高品質かつ低価格な製品展開を行う。