株式会社ジオクリエイツ(本社:東京都港区 代表取締役:本田 司、以下ジオクリエイツ)は、公益財団法人流通経済研究所(東京都千代田区 理事長 青山 繁弘、以下流通経済研究所)と共同で、都内近郊のスーパーの実店舗を再現したVR(Virtual reality:仮想現実)空間内でショッパーの購買行動の調査を開始いたしましたので、お知らせします。

 

これまで実店舗での実験では、まだ販売されていない商品を陳列することができない、商品の陳列を変更する管理上難しい、多数の被験者の店舗内で長時間実験することが難しい、等の課題がありました。

本実験は、これらの課題をVRにより解決するもので、商業設計系のVR作成の多数の実績があるジオクリエイツが都内近郊のスーパーの実店舗をVRで再現してデジタルツイン・メタバースとして構築し、現実環境のように歩行して視線や脳波等を計測して、多人数でも実験可能な環境を構築することで、ショッパーの購買体験の全体像に迫るインサイトを得ることができ、これまで領域として分かれている商品パッケージデザインと空間デザインを包括的に評価すること・AIツール化することを推進し、購買意欲や売上との相関についての分析を進めます。

調査手法の発展イメージ

これまで実施している棚前とパッケージデザインに限定した調査・AIに加えて、商品を探して見つけて購買にいたるまでの一連の空間体験の計測を重視して展開を進めています。
(ご参考)プレスリリース:流通経済研究所、ショッパーの視線を学習したAIを共同で育成開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000036006.html

本実験体制は、今年度から数社から委託を受けて一般被験者での実験を予定しており、次年度以降、店舗の種類や商品の種類を増やしていく方針です。調査データを、視線や感情のAIに応用していくことで、流通経済研究所と同研究所が主催する研究会に参画する食品・日用品メーカー等と共に、より実態に即した店舗内のショッパーの購買体験を豊かにするデザインが創出されていくことを目指していきます。

流通経済研究所所内でのVR歩行体験検証時の様子
(10m×10mの範囲まで高精度で歩行して視線等のデータ蓄積が可能。
適宜、現地店舗での調査も並行して総合的に検証していく)

■株式会社ジオクリエイツのVRツール「ToPolog(トポログ)」について

ToPologは、VRのソフトやデバイスを限定せず、VRやデジタルツインに関連付けて空間体験データをクラウドに保存することができるSaaS型ツールです。CAP・360・WEBの3種のモードを備えており、設計検討や現地調査や現地運用のVRから、視線や脳波を、実測やAI推定することで、空間体験価値を定量化し、デザインの効率や品質を向上させることができます。
本プロジェクトでは、スーパーの実店舗のデジタルツイン・メタバースに関連付けてデータ解析する体制を構築し、AIツール化を進めます。

■株式会社ジオクリエイツ

設立  : 2012年6月15日
所在地 : 東京都港区西新橋1-7-5 BIRTH TORANOMON
代表者 : 代表取締役 本田 司
資本金 : 1億4050万円(資本準備金含む)
事業内容: VR用SaaS「ToPolog」開発・運営、VR/ARサービスの企画・開発
URL  : http://geocreates.net/
「すべての人に最高の空間体験を!」をビジョンに掲げ、空間体験価値を定量化するVR用SaaS「ToPolog(トポログ)」を展開しています。国内外の様々なインテリアや建築や都市のプログラムでの関与実績から、設計者・事業主・エンドユーザー間の課題を捉え、設計段階や設計前後の現地のVRでの視線や脳波を測定・推定でデータベース化・AI化して、不動産や小売などの空間デザインの民主化を実現します。

■公益財団法人 流通経済研究所
設立  : 1966年10月
所在地 : 東京都千代田区九段南4-8-21 山脇ビル10F
代表者 : 理事長 青山 繁弘
事業内容: 流通・マーケティング分野専門の研究機関
URL  : https://www.dei.or.jp/
公益財団法人流通経済研究所は、1966年(昭和41年)の設立以来およそ半世紀にわたり、流通・マーケティングの専門研究機関として、小売業店頭における購買行動の研究、食品流通構造・サプライチェーンの高度化、食品ロス削減に向けた研究、農産物・地域振興の振興などの研究活動・事業支援を行っています。