VR(Virtual Reality:仮想現実)は、様々な分野で広く活用され、VR元年と呼ばれた2016年を皮切りに「VRゴーグル・VRゲーム・VR動画配信・VR体験施設」などが登場し、広く普及が進みました。
それから3年が経過し、VRゲームが身近な存在にとなりつつありますが、ビジネスや産業の場でVR技術が活用されている事例の報道は比較的少なく、画期的なサービスがあるのにも関わらず知らないままで過ごしている。
そこで未来メディアは、弊社独自の観点で「VR活用事例」をランキング形式で紹介する。
【10位】「マルチアングルVR観戦」
SOFTBANKニュースサイト:(https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20190327_01)
高速ネットワークとVRの融合
ヤフオク!ドーム内4カ所に設置されたVRカメラシステムで撮影する映像を、5Gを使って球場内のVRヘッドセットにライブストリーミングする実証実験を行った。
VR映像を見るだけではなく、これからの普及が予測されてる5G通信規格を融合させた実証実験だ。
体験者からは、「テレビで見るより良い」などの声が上がるなど、5G通信環境が整い出す2020年以降の本格的な展開に期待したい。
【9位】「避難訓練VR」
株式会社理経公式HP:(https://www.rikei.co.jp/vr_solution/)
災害体験・訓練用VR
西日本豪雨の土砂災害発生前から災害発生に至るまでの気象状況および住宅付近の状況が再現されており、災害の疑似体験をすることで、避難のタイミングなどについて体験・学習することができる。
株式会社理経は、他にも火災発生時のVR体験など、他にもVRを活用したコンテンツやサービスの提供をしている。
【8位】「VR内見」
VR内見プロダクトサイト:(https://www.nurve.jp/naiken/)
不動産業務が楽に
不動産会社の共通課題でもある撮影業務を、ナーブ株式会社開発のアプリを利用することで撮影業務時間を大幅短縮することが出来る。
店舗にお越しになったお客様は、撮影データをVRで内見し、店舗への来店数の向上だけでなく、成約率上げやキャンセル率の低下を達成した。
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https://hologram.mirai-media.net/nurve/
【7位】「トヨタ・MR(複合現実)で作業効率化」
トヨタ自動車公式HP:(https://toyota.jp/)
塗装の膜厚検査・試作工場の設備移設に
完成車に綺麗に塗装するために、トヨタでは試作車で塗装のチューニングを実施し、ムラなく均一の膜厚がとれているかどうかをチェックしているが、
従来ではクルマに合わせた型紙を制作し、測定器を当てて膜厚を検査していたが、HoloLensを導入し、試作車にバーチャルの測定点を重ねて表示し、その点に測定器を当てて測る手法に変更した
2名で1日かかる作業が、1名で2時間程度を終わる作業に効率化することができた。
また、向上の設備移設の際、実空間に実物大の3Dモデルを配置し、安全性が覚悟出来るのかを事前にチェックをすることが可能だ。
【6位】「ウォルマート VRトレーニング」
ウォルマートジャパン公式HP:(https://www.walmartjapanseiyu.com/)
VR教育を受けた多くの人が高いパフォーマンスを示す
ウォルマートは、新たなサービスや製品、顧客対応に関するトレーニングとしてVRを活用をしている。
また、「VRトレーニングは体験的な内容で、記憶に残り、活用出来る」と考えを示し、VRの意義は不測の事態に備えられる点だとしている。
【5位】「VROX 安全体感VRトレーニング」
積木製作VROX製品サイト(http://tsumikiseisaku.com/vrox/vrtraining/)
現実では難しい事故をVRで再現
積木製作が開発した、VR教育用コンテンツだ。
現実では難しい、墜落、落下、挟まれ、火傷等の体験をVRで実現、建設現場における足場からの墜落や、車両基地構内における危険体験を安全教育VRソリューション「安全体感VRトレーニング」を通して学習することができる。
【4位】「SpectoVive」
バーゼル大学HP:(https://www.unibas.ch/)
3Dモデルを用いて手術のシミュレーションをできる
バーゼル大学が開発した、VR外科シミュレーターだ。
CT画像から三次元の人体構造をVRの中にリアルタイムで再現するもので、骨、筋肉、血管の位置を把握し手術のシミュレーションを行うことが出来るため、より具体的な手術プランを立てる助けになる。
【3位】「バーチャルキャラクター」
バーチャルキャラクターが店舗で接客する
エクシヴィ開発のVR技術を用いてバーチャルキャラクターがリアルタイムに接客できるシステムを活用し、バーチャルキャラクターが小売店舗や商業施設内で、接客やデモンストレーションを行うサービスだ。
DNPが開発した透明スクリーンを使用し、明るい場所でも鮮明にキャラクターの映像を映し出すことが出来るため、より臨場感のあるサービスが体験できる。
大日本印刷は、DNPクリエイター共創サービス「FUN’S PROJECT」と連動し、バーチャルキャラクターを作りたい企業のニーズをマッチングすることで、より導入しやすくなるよう本サービスの付加価値を高めていく考え。
【2位】「ANA VIRTUAL TRIP」
VIRTUAL TRIPプロダクトサイト:(https://www.ana.co.jp/ja/jp/travel/vr/anavirtualtrip/)
VRで共有、新しい旅行の形
VR画像を見せながら、ビデオ通話で旅行中の様子をリアルタイムに伝えることができ、「疑似的」に旅行に行けない方も一緒に旅行ができるサービスだ。
旅行者は、全方向カメラ(RICOH THETA)の電源を入れると自動的に撮影待機状態となり、撮影ボタンを押すことで360度の静止画がVR同行者に共有される。
今まで一緒に旅行に行けなかった方とも、これからは一緒に旅行が楽しめるようになる。
【1位】「Amazon AR View」
Amazon AR Viewプロダクトサイト:(https://www.amazon.com/adlp/arview)
自宅にARで試し置き出来る
Amazonは今月、AR技術を用いてスマホ画面に商品を映し出す新機能「ARビュー」の提供を開始した。
スマホを使って、部屋の中の置きたい場所に商品を配置したイメージを3D画像で確認できる機能で、家具を中心にとして展開している。
高い家具を購入後に、いまいち合わないなどと悩むことが減らせそうな画期的なサービスだ。2017年から海外を中心サービスが提供されていたが、日本でもようやく導入されることとなった。
VR技術はまだ発展途上
冒頭にもあったように、2016年からVRを活用したコンテンツは徐々に身近なものになっており、家庭用のVRゲームという枠で見るとディスプレイやトラッキング技術を除けば、VRゴーグルとコントローラーを使って遊ぶという形はほぼ完成しており、成熟したものと言っても過言ではない。
VRゲーム体験施設なども多く建設され、VR技術を使った娯楽も楽しめる時代となった。
VR技術は娯楽に留まらず、医療から産業まで幅広い分野での活用が期待されていおり、上記に紹介した通りVRには多様な活用方法、無限の可能性がある。
VRという概念ははるか昔から存在しているが、VR技術が様々な分野に応用されてからまだ数年しか経過していないので、今後のVR業界の発展に期待したい。